疑似デザイン・サイエンス

シナジェティクス研究所のシナジェティクス入門講座では、

バックミンスター・フラーのデザインサイエンスと、
「クルマ、構造物・建築、ウエブ、医療システムなど、世の中に存在する
ありとあらゆるデザインの根底にある原理原則を確立・提案し、
理論的に説明する新たな科学」と定義するデザイン・サイエンスとを
数学的、構造的に、そして哲学的に区別することから始まる。

数千年間も不変であった建築の固体的構造ですら、
テンセグリティ原理の発見によって
はじめて真の統合された「構造」が定義されたことを思い出せば、
「世の中に存在するありとあらゆるデザインの根底にある原理原則」のほとんどは
人間がつくるシステムとデフォルトであり、
先験的に存在する宇宙のデザインとは区別できる。

そして、シナジェティクスは
「世の中に存在するありとあらゆるデザインの根底にある原理原則を確立・提案する」
ことには無関心である。

なぜなら、真の原理が
「世の中に存在するありとあらゆるデザインの根底にある原理原則」から導き出された
事例は存在しないからである。