月別アーカイブ: 2011年4月

テクノロジーの起源

どんな生命にも容認される方法で
基本的な環境の変化に適切に意識的に関与できる
テクノロジーを人間はつねに発見してきた。
「宇宙はテクノロジーである。」RBF

この神秘に驚嘆することから科学は始まるだろう。

しかし、それを容認できない超専門家たちを
生み出しているシステム
つまり、テクノロジーこそは
人間が創り出した頭脳の産物だと考えている集団が
イデオロギーに無関係に存在することは
じつに驚異である。

グランチは
頭脳明晰な若者から
神秘からの真の動機付けを破壊する
心理学の超専門家を抱えている。

2011年度 デザインサイエンス講座開講の準備 その1

太陽光から直接得られた電力のみによるパリからイギリスへの飛行には、
ドーバー海峡横断飛行に使用された
人間の筋力を動力とした翼長29mの人力飛行機
(炭素繊維アロイの構造とマイラー製の皮膜の総重量は32キログラム)が
最初にデザインされなければならなかった。

自然エネルギーの使用には、
doing more with lessによる
機能に対する重量の劇的な軽量化が絶えず要求される。

デザインサイエンス講座(☆註)では、
この40年前の科学的方法を
テンセグリティ・シェルターに適応させるための
複数のシナジェティクス原理の包括的理解から始まる。

☆註
原則としてデザインサイエンス講座は、
シナジェティクス入門講座を履修した講座生、
および
シナジェティクス・ワークショップの参加経験者を対象にした実践的講座。

デザインサイエンスは緊急時を待たない

われわれが包括的(comprehensive)に思考することは稀である。
21 世紀の惑星地球人は予測できなかった局所的な残酷さに
脅えはじめている。
恐怖心から問題を理解できても解決策は見つからないだろう。
問題を専門家が独占しているかぎり。

デザインサイエンスは緊急時を待たない。
デザインサイエンスは、緊急時のためのテクノロジーに備えるのはなく
目的論的テクノロジーに自発的に対処する。

自発性こそは、
緊急時の道具に包括的なデザインが反映される唯一の方法である。

包括的とはつねに全方向的である。  梶川泰司

デザインサイエンス(Design Science )の機能

“The function of what I call design science is to solve problems
by introducing into the environment new artifacts,
the availability of which will induce their spontaneous employment
by humans and thus, coincidentally,
cause humans to abandon their previous problem-producing behaviors and devices.

For example, when humans have a vital need to cross the roaring rapids of a river,
as a design scientist I would design them a bridge, causing them,
I am sure, to abandon spontaneously
and forever the risking of their lives by trying to swim to the other shore.”

R. Buckminster Fuller, from Cosmography

『コズモグラフィー』(バックミンスター・フラー著、梶川泰司訳 白揚社 2007)