自然農と自然栽培

最近よく聞くようになったこの2つの言葉には
認識の違いよりも概念の違いが大きく横たわっている。

人間が栽培する方法で植物が正常に生育した場合
それらはすべて自然が許した栽培法になるという意味で
どんな栽培法も「自然栽培」になり得る。

元素でさえ
たとえ自然界にない元素を
人間が作り出したとしても
自然が許した範囲内で生成していると考えられるように。

一方、
科学にも自然科学があるように
科学的方法により自然法則を導き出すことで
自然の採用する方法を理解することができる。
したがって、
農学にも「自然農学」があると考えられる。

自然農学から発見された栽培方法によって
人間が栽培する方法を選択した場合を
自然科学的な方法の一つとして
「自然農栽培」と定義できる。

驚くことに人類はこの自然農栽培方法に関する
福岡正信氏の発見から
まだ半世紀しか経過していない。

「自然栽培」は
人間のエコロジーに対する
直観的な価値観によって選ばれた自然な栽培方法に見えるが
「自然農栽培」は
自然がdoing more with lessで選択した栽培方法でもある。