月別アーカイブ: 2012年10月

合金について

付加価値の増大現象に気づいた20世紀後半の企業家たちは
とりわけ予期しない飛躍的な経済現象を
シナジー効果と呼びはじめた。

しかし、本質的に予測できないシナジー効果は
彼らの企業経営のように計画的に狙うことはできない。

計画的に出現した<合金>はまだ存在しない。

すべての<合金>は発見された後に
その製造方法が経験則的に利用されてきたのである。

一般化できないこの経験則こそ、
偶然性と直観による非物質化された特殊なシナジーであり
ノウハウという重要な重さのない合金を形成している。

Fig. 321.01 Universe as “A Minimum of Two Pictures”: Evolution as a transformation of nonsimultaneous events: the behavior of “Universe” can only be shown with a minimum of two pictures. Unity is plural and at minimum two. (Drawings courtesy Mallory Pearce)—-RBF 1975

シナジェティクス教育について

何がシナジェティクスを形成するかを
教育することは不可能である。

専門分化した技術者や科学者たちが
秩序化する基準とした科学的公式のみが
教育可能であるように
シナジェティクスの数学・科学原理だけが
学習可能である。

ただし
数式を視覚化するだけではなく
モデル言語、つまり構造とパターンいう先験的シンタックスに対して
つねに遅れてやってくるセマンティックスをも統合する方法は
教育可能である。

最初の客観的行為

シナジェティクス原理の発見があるなら
そして少なくともその論文がすでに公開されているなら
他者に対するその存在の科学的証明や
まして科学的な興味や知識のない広範囲な人々への
効果的なプレゼンはそれほど重要ではない。

これは専門分化を意味しない。

個人が科学的に知り得たこと
最初のその認識だけが
宇宙との相互作用を深める最初の客観的行為である。

つまり、他者への科学的な証明よりも
優先されるメタフィジックスである。