月別アーカイブ: 2013年2月

私とシナジェティクス数学

視覚化を伴わない抽象的な数学では
計算法は重要である。

盲人を偽装したゲームでは計算法は不可欠である。

彼らはこれまで盲人を偽装したゲームで
独占的な利益を稼いできた。

シナジェティクスは
つねに視覚化を伴った数学的な自然を探査してきた。

盲人を偽装したゲーム世界では
シナジェティクスモデルは
誰にも見えないことになっている。

いつも計算はその発見の後だから。

梶川泰司

恐怖心によって安全率は最大になる

ジオデシック構造は適切にデザインされているとは限らない。
従来の構造力学は、荷重を分散しない結晶質でできた柱や梁の圧縮力のみを
考察の対象とする法律的な基準でジオデシック構造を分析してきた。
これまで製作されたジオデシック・ドームの多くは、
その強度が、航空科学が採用した適切な安全率をはるかに超えるリダンダンシーを採用する。

建築家は航空科学者の3倍の安全率で顧客に安全を約束する。

テクノロジーに関する無知が増すにつれて、
無意味な恐怖心の裏返しである安全率が大きくなるのは、
安全率に比例してリダンダンシーも大きくなる一方で、
荷重を分散する自由度を狭めていくからである。

過剰な重量を抱え込む構造こそ死の危険を増大させコストを上昇させる。

テンセグリティにおいては
無意味な恐怖心の裏返しである安全率は最大になる。

大地から自律したテンセグリティ構造は
テンセグリティモデル以外にまだどこにも存在していない。

モジュール

モジュールは人工物だけではない。

自然は量子というモジュールを
エネルギーに対して利用している。

その量子間が整数比で表されるまでに
システムを単純化したのである。

シナジェティクスは
自然の種々のモジュールを発見してきた。

シナジェティクスモジュールの発見ーーーアップルホワイトへの手紙 

『成長する正20面体』梶川泰司 ,「サイエンス」1990年9月号  
(サイエンティフィック・アメリカン日本語版)

正十二面体を分割して作った10種のモジュールを放射対称的に再構成していくと,
正十二面体,正二十面体などさまざまな5回対称多面体が現れる。

ーーーー世界初の準結晶構造システム(=Icomatrix)の解明とその成長過程のアニメーション
Kajikawa to Applewhite

Kajikawa to Applewhite 1991

Icosahedron Dissection

By Yasushi Kajikawa

球系エアロダイナミクス

都市の建築構造物は
バイオスフィの内陸部や極地に
適応できなかった。

それは、地球人口は70億人となったが
バイオスフィアの海岸線から隔たった
内陸部の都市人口が過密にならなかった理由の一つだろう。

過酷な地理的条件下でも
(たとえば、ブリザードの吹き荒れる南極のような極地にでさえ)
テンセグリティは自律的構造を再現できる。

航空機のような
張力による高度な鋭敏性を備えたテンセグリティこそが
望みの場所に短期間に
モバイル可能な空間を設営できるのである。

より少ない素材からもっとも安全な空間を
繰り返しアセンブルできるのは
全天候タイプのモバイル・テンセグリティの基本性能である。

大地に構造の強度と剛性を依存しないばかりか
構造の基礎部を持たない、
それゆえに
超軽量な構造体の自重をさらに自身の<浮力>で軽減できるのは
テンセグリティ構造だけである。

テンセグリティは
大地に係留された
翼のない浮遊機械であり
そして、スクリューのない推進装置であり
根を生やさない太陽の受光体なのである。

流動する球状大気圏に対して
球系エアロダイナミクスは
外力分散ネットワークによる動的な均衡を
絶えず自動更新している。