デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)のアーカイブ
イノベーション
「世の中が必要としているものを探せ」
がイノベーションの基本条件だとしたら
それはイノベーションの追随者の思考法である。
70億の人類にとって
食糧やエネルギー、シェルターが不足している状態は
今まで1度も解決されたことはない。
70億の人類が必要としているのは
70億個のスマートフォンではなく、
個人が健康に生存するための
食糧とエネルギー、そして
個人が自律的に思考するための
20億機のシェルターである。
- 2011年11月9日 5:56 AM
- デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)
デザインサイエンスの目的論
プルトニウムは
安定した同位体を持たないから、
人間には
その標準原子量を定められない
唯一の元素である。
自然が
これほどまでのプルトニウムの量を
この惑星上に作らなかったのは
偶然ではなく、
プルトニウムがごく微量になるまで
必然的に待機してきたのならば、
なぜ自然は
DNAの起源を否定し
その複製過程を短時間で奪うことによって
生命現象を破壊する、
すべての政治経済システムを
許すのだろうか。
奪われる前に、
破壊される前に
このシステムを排除することは
エコロジーを支える
あらゆる種族維持のための
自衛である。
- 2011年10月2日 5:19 AM
- コスモグラフィー | デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)
リダンダンシー
人間が人間的に生存するための正義と経済的進歩は
必ずしも政治革命の結果ではない。
社会を方向づけるのは、
つねにデザインの革命である。
しかし
アブノックスなモノと情報の増加によって
人間的に生存するための
生活器(シェルター)のデザインが
圧倒的に不足してきたのである。
生存にもっとも必要なデザインが
つねに不足しているからこそ
デザイン革命が社会を方向付ける機会が
非常事態ともに露出したのである。
- 11:34 AM
- テンセグリティ・シェルター | デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)
自然農と自然栽培
最近よく聞くようになったこの2つの言葉には
認識の違いよりも概念の違いが大きく横たわっている。
人間が栽培する方法で植物が正常に生育した場合
それらはすべて自然が許した栽培法になるという意味で
どんな栽培法も「自然栽培」になり得る。
元素でさえ
たとえ自然界にない元素を
人間が作り出したとしても
自然が許した範囲内で生成していると考えられるように。
一方、
科学にも自然科学があるように
科学的方法により自然法則を導き出すことで
自然の採用する方法を理解することができる。
したがって、
農学にも「自然農学」があると考えられる。
自然農学から発見された栽培方法によって
人間が栽培する方法を選択した場合を
自然科学的な方法の一つとして
「自然農栽培」と定義できる。
驚くことに人類はこの自然農栽培方法に関する
福岡正信氏の発見から
まだ半世紀しか経過していない。
「自然栽培」は
人間のエコロジーに対する
直観的な価値観によって選ばれた自然な栽培方法に見えるが
「自然農栽培」は
自然がdoing more with lessで選択した栽培方法でもある。
- 2011年9月7日 8:38 PM
- デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)
デザインサイエンティスト
人類最長の学習過程を必要とする
デザインサイエンスにおいて、
芸術家・科学者を自認する
それらデザインサイエンティストは、
40歳代までに数学や科学の分野で
まったく新しい独自な研究を見出せないならば、
最終的に<普遍的な生活器(livingryまたはTrimtab)>
のデザインを生み出すまでには至れないだろう。
そのデザインにおける普遍性こそは
自ら発見した自然の秩序と複数の原理間との
統合性から生まれる
非物質化(=エフェメラリゼーション)の度合いで決定される。
この非物質化への挑戦、
つまり
バックミンスター・フラー死後40年間に渡り
デザインサイエンスの歴史が生んできた
<普遍的な生存のためのTrimtab>は、
総合性を自負する”学際的科学”から
ついに生まれなかった。
彼らの目指す独創性と
人類が生存のために必要とする自然の秩序とが
あまりにも隔たっていたからである。
- 2011年8月31日 12:09 AM
- デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)
雲と泥のデザイン
脱獄の概念から
固体的概念からの脱獄は
生まれないように、
デザイン理論から
デザインサイエンスは生まれなかった。
デザインの総合化と
統合されたデザインの発見の違いのように、
デザイン・サイエンスと
デザインサイエンスとの違いには
雲泥の差(world of difference)がある。
泥は土と水とが混じり合って形成されるが
雲は植物の葉から蒸発した水分が
遠隔的に移動し、
そして
浮遊できるように
電気的に生成される。
- 2011年7月14日 9:13 PM
- デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)
デザインサイエンス教育
デザインサイエンスにはクライアントがいない。
科学的原理の探求にクライアントがいないように。
バックミンスター・フラーのデザインサイエンス教育プログラムは、
リダンダンシーを排除できないまま
「効果的なデザイン教育」をしている素振りを社会にプレゼンするような
堕落した教育産業的なサービスの義務から解放されている。
デザインサイエンス教育とは
<Trimtab>のデザイン方法の探求と共同性によるそのプロトタイプ制作である。
そのデザインサイエンス教育プログラムこそ、
『クリティカル・パス』の第6章のクリティカル・パス方から学ぶことができる。
『クリティカル・パス』バックミンスター・フラー著、梶川泰司訳 白揚社 2007
- 2011年7月9日 4:51 PM
- デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)
クリティカル・パス的思考
デザインサイエンスは過去に為された種々の実験と独自の実験から
導かれた次の科学的思考に基づいて
もっとも包括的な具体的な方法と人工物をデザインしてきた。
1.
人類の高い生活水準が、日々の太陽エネルギーからの多様な派生物で
完全に維持できることは明らかである。
2.
この生活水準を達成・維持できる手段が、
パイプと送電線そして料金メータを介した少数の人間による大多数の搾取から
人間を解放する人工物であることは明らかである。
クリティカル・パスはアンチ・アブノックスである。
(パイプと送電線そして料金メータは20世紀以後の最大のアブノックスである。)
結果的に、
上記の科学的思考はつねに最新のクリティカル・パス方を更新することができる。
- 2011年6月1日 11:44 AM
- クリティカル・パス | デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)
予測的デザインーーーーー既製品を使う
第2次世界大戦が開始される2年前、
バックミンスター・フラーがイギリスの産業都市に対する大量爆撃の予測に余念のない
スコットランドの政治指導者からの依頼で提案したのは
大量生産できるワンルームの小さな自律的な居住装置だった。
それは開発済みだったのである。
カンザス・シティーにあるバトラー・マニュファクチュアリング社で大量生産している
亜鉛メッキされた鋼鉄でできた直径六メートルの穀物貯蔵庫を、
耐火性と耐震性があり、適度に断熱され、灯油で稼働する冷蔵庫および石油ストーブ、
そして既製品の家具類を備えた即時入居可能な
自律的ユニット(当時1500ドル)に転換する方法で、
その自律的な居住装置はデザインされていた。
数千基のダイマクション展開ユニットを
確実に都市から退去させられる住民の宿泊施設として
スコットランドの荒野に設置するフラーの計画案に
その依頼者は疑問を抱かなかった。
バックミンスター・フラーは、
可能な限り「既製品を使う」デザイン理論を
ダイマクションカーの開発時から一般化していたのである。
この20世紀のデザインサイエンスの手法こそ、
21世紀の緊急災害時だけではなく
平時においても広く利用可能である。
シナジェティクス研究所 梶川泰司
- 2011年5月21日 9:11 PM
- クリティカル・パス | デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)
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