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安全装置(fail safe)

動物には、匂いで危険を察知する能力がある。
人間の体にも、不慮の事故や故障に備えて、ある種の安安全装置(fail safe)が内在している。
生命には、生存するためのあらゆる種類の代替的な回路が与えられている。

都市化されたインフラに過剰に矯正され続けた野生の安全装置でさえ、
大災害時にこそ、瞬時に機能するはずだ。

3.11の朝、薪ストーブの煙が急に排出しなくなり、室内になんども煙が
充満した始めた時、私は大気圧の急激な変化の可能性に気づいていた。
煙は圧力の高い場所から低い場所へ移動する。

私はいまもその現象を、シェルターに備えるべき
<自然の空調システム>に変換しようとしている。

構造自体に内在するもっとも優れた安全装置(fail safe)は
テンセグリティシェルターである。

再考)住宅の空間機能について

住宅の空間機能は人間の意識を
矯正する空間になるばかりか
精神病を発現させる可能性が高い。

仮設住宅でその隠れた機能は
短期間に、そして
最大限に現実化する。

本来の空間機能は
物事の在り方に気づき、同時に自己との関わりを向上させる。

自分の住み家を、自分で作り出し
自分で管理し、修理できない哺乳類は
人類だけである。
住み家制作を専門分化し、その所有のみに従事したのは
怠惰に矯正された結果である。

これまでの住宅の空間機能に
エネルギーと食糧、そして水の包括的な再生装置が
まだ組み込まれていないのは、
意識的な進化を自負する哺乳類としては、もっとも不完全で
不健全である。

システムの優位性とは何か

モバイル・テンセグリティの現実的な居住空間に関して、
都市での労働や健康という概念、コストと耐久性との対比、
国家が定義する耐震性、
そして食料とエネルギーを貨幣で買う経済システムの優位性を放棄しなければならない。

銀河系での惑星地球システムの希有な優位性と
バイオシェルター内部での
植物の光合成によるエネルギー経済が忘れられているかぎり。

客観的に、 そして直接的に

内部と外部を共有する一つの形態が観察者の位置で凹凸で反転する
テンセグリティシェルターを覆う厚み100ミクロンの被膜が
内部と外部の境界膜を形成すると同時に
圧縮材に対して筋膜的張力の役割を担う。

振動して外力分散する構造によって
強度と剛性の飛躍的加速度を体感できる
テンセグリティシェルターの内部に日々生存するにしたがって、
シェルター内部に共生する植物の光合成による物質と非物質との相互作用から生まれる
シントロピー現象に客観的に、そして直接的に参加することができる。

科学の対象領域を拡張する認識方法としての
テンセグリティシェルターは、エネルギーと食料の生産装置でもある。

こうした自己と宇宙との関わりにおいて、
結果的に、これまで都市に大多数の人間を繋ぎ止めてきた
すべてのインフラを陳腐化することができる。

政治的イデオロギーだけで
巨大化した課金装置であるインフラは無価値にはできない。

シナジェティクスによる構造デザイン

シナジェティクスによる構造デザインとは、  

1.
「原理には重さがない」という科学的概念を
フィジカルなデザインとのインターフェイスにする。

2.
飛躍的な構造安定性と強度・剛性をもたらす
質量のないパターンの発見を構造デザインの目標とする。

3.
それらによって、超軽量で経済的なシェルターのデザインと
その製造方法を確立する。