シナジェティクス研究所

home > about us

代表   梶川泰司 Yasushi KAJIKAWA

1951年生まれ。高校中退後、バックミンスター・フラーの『シナジェティクス』にふれる。1981年、幾何学論文をまとめ渡米。フラーは初見でその論文とモデルを採用した。フィラデルフィアのバックミンスター・フラー研究所でシナジェティクスの共同研究に従事。その成果はフラーの遺作となった『コズモグラフィ』(2007 白揚社)に収録された。

1986年からバックミンスター・フラー研究所主催のカリフォルニアでのシナジェティク・ワークショップ講師を担当し、1990年、ハーバード大学視覚環境学部のデザインサイエンス・コースの客員講師を務める。

フラーが他者に対して初めて認めたデザイン・サイエンティスト。
1988年シナジェティクス研究所を設立し、新たなシナジェティクス理論や次世代の移動可能な折りたためるテンセグリティー構造システムなどを開発してきた。

1986年8月、フィールズ賞受賞数学者の広中平祐により開催された「数理の翼夏季セミナー」第7回の講師として参加。
数理の翼

1989年、ハンガリーのブダペストで開催された第1回国際シンメトリー会議において、「折りたためる多面体(正十二面体)」の模型を使って新たなアンチ・シンメトリー(反対称性)の理論を視覚的な模型を使って発表。この理論は、今までにない革命的、画期的なものとして世界各国から集まった研究者たちに衝撃をもって受け止められ、研究成果は最優秀発表者に選ばれた。そして次回の同会議は最優秀発表者が主催者となることから、1992年の第2回国際シンメトリー会議は、主催者として自身の出身地である広島で開催。「成長する正二十面体」の準結晶理論を3D映像を使って発表し大変な評価を受け、同年カリフォルニアにおいてフラー研究所が主催したワークショップで「成長する正二十面体」の理論発表を行った。上記国際シンメトリー会議の2回にわたる原告の研究は、論文『成長する正20面体』として「SCIENTIFIC AMERICAN日本語版」(日経サイエンス社1990年9月号)に発表された。

上記国際シンメトリー会議とエッシャー会議にはノーベル賞受賞者も多数出席しており、第1回国際シンメトリー会議に参加していたハーバード大学の数学物理学教授アーサー・ローブは梶川の発見の画期性を高く評価し、1990年にはハーバード大学視覚環境学部の客員講師として招いた。

2005年よりシナジェティクス、デザインサイエンスの普及ためにワークショップ、定員制でのモバイル講座を行っている。

2020年より、遠隔にて公開ワークショップ、公開シナジェティクス講座を開始。

主要論文

訳書

  • ○『エッシャー・変容の芸術—シンメトリーの発見』
    ドリス シャットシュナイダー 著 , 梶川 泰司 訳 (日経サイエンス社、1991)
  • ○『クリティカル・パス』
    バックミンスター・フラー 著 , 梶川 泰司 訳  (白揚社、1998)
  • ○『バックミンスター・フラーの世界』
    ジェイ ボールドウィン 著 , 梶川 泰司 訳   (美術出版社、2001)
  • ○『コズモグラフィー・シナジェティクス原論』
    バックミンスター・フラー 著 , 梶川 泰司 訳  (白揚社、2007)
  • ○『日経サイエンス 1998年4月号 生物のかたちを決める力』
    D. E. イングバー(ハーバード大学)、梶川 泰司 訳

共著

  • ○『宇宙エコロジー』
    バックミンスター フラー + 梶川 泰司 著
    梶川 泰司 訳   (美術出版社、2004)