分節化(articulation)の学習

テンセグリティの発見によって
構造から圧縮力と張力という純粋な機能は初めて分離された。

バックミンスター・フラーはtwonessという相補性への分節化から、
宇宙のテクノロジーの稀有な視覚化に成功したのである。

しかし、テンセグリティの構成要素である圧縮材と張力材を個別に観察しても、
統合に関するいっさいの情報は存在していなかったのである。

分節化は統合化の過程で発見されるメタフィジクスへの優れた操作主義である。

バックミンスター・フラーはアインシュタインから学んだ操作主義によって
具体性に置き換える誤謬から逃れている。

この事実は、この半世紀間、すべての建築家が
テンセグリティ原理を建築テクノロジーに置き換えることに
失敗してきたことよりも重要なことである。

2007年度から始まったシナジェティクス入門講座の主題は、
講座のテキストである『コズモグラフィー』という思考の幾何学は
読書のみによってはとうてい理解できないことを学ぶことでもある。

サーバー技術によって非同時的に、そして遠隔地を結ぶ同時的な学習ネットワークは、
思考の幾何学の最適な学習環境にちがいない。

経験を秩序化する思考の幾何学は、はじまったばかりだ。