月別アーカイブ: 2011年2月

危険な構造 その1

一番危険な構造とは
大地震で瓦解する構造のことではない。
その構造が理解され採用されたら、
それによって建築業界全体が崩壊するような
構造システムのことである。

このシステムこそ、
30年ローンでより高価な
固体的構造を買わされてきたユーザーにとって
その非固体的で柔軟な強度がゆえに
未だ不可解なものであったとしても、
決してこの超軽量構造は
人間がデザインした構造ではなかった。

隕石から発見されたことで
フラーレンやナノチューブが
高温にも衝撃にも耐えることが<証明された>が、
この宇宙ではありふれた
この炭素の純粋なテンセグリティ構造に
21世紀の建築家たちは無関心を装ってきた。

炭素の純粋なテンセグリティ構造とは
圧縮材も張力材も炭素から構成可能であり、
生命有機体においてはタンパク質からも構成可能である。

シナジェティクス教育論 その1

教育のほとんどの過程は
教えることが目的である。

教師はその過程で
学ぶ学生から相互作用をほとんど受けない。

それは、
教師不在でなされる効果的な学習方法が
教師組合によって除外されてきたからだろう。

デザインサイエンス講座では教えることを目的にしない。
なぜなら、デザインサイエンス講座とは、
新しい原理を発見しその原理の再現性を目的にした、
つまり
物質を如何にメタフィジックスでコントロールするか、
についての探求だからだ。

原理を応用する以前の過程である、
原理発見にまつわる方法論は
ほとんど教育不可能だと思われている。

しかしこれも、
単なる組合内部の多数決によって採択された
便宜にすぎない。

☆図版解説ーーーーーーーー梶川泰司

真実と美、そして対称性との相互作用からでさえ
メタフィジックスの探求は十分ではない。

それらと自己(=観察者)との関係性を
統合的に形成するには、
異なった相互の関係性が少なくとも6個存在しなければならない。 

Fig. 542.02 Tetrahedral Analysis of Plato’s Triad
Fig. 542.02 Tetrahedral Analysis of Plato's Triad

シナジェティクス・モジュール

原子は核子というモジュールから構成されている。
統合性とは、そのモジュール群の関係性である。
そして
そのモジュール群は、
さらなる関係性に置換可能であるというところまで
シナジェティクスモジュールは物質化している。

シナジェティクスは
巨大な加速器(荷電粒子を加速する高価な装置)を建造しなくとも
クォークの関係性を発見している。