デザインサイエンス(バックミンスター・フラー)」カテゴリーアーカイブ

焚火と共鳴テンセグリティ・ワークショップ 2020    
1月11(土)・12(日)(一泊二日) 

第2回 公開シナジェティクス講座 
 
自分自身の存在以外の何ものをも受容しない固体的構造が振動を拒む状態が続く限り、
ある振動数によってその構造は最終的に破壊される。
自己充足する構造は宇宙では存続できない。

テンセグリティ構造では、システムを通過したエネルギーはそのシステムをより強化する働きがある。

共鳴テンセグリティモデル 直径35cm  140 g 

共鳴テンセグリティモデル 直径35cm  140 g
誰でも1時間以内で完成できる世界初のテンセグリティモデルキット教材
デザイン シナジェティクス研究所

つまり、外部エネルギーを受容し分散しない構造はテンセグリティではないのだ。テンセグリティ構造は共振し、共鳴する。

この動的な共鳴・共振現象には時として、美しい共鳴音を伴う場合がある。微風に吹かれるだけで球状テンセグリティは風のエネルギーを音に変換することができる。共鳴音を形成しないテンセグリティモデルはまだ調律されていない楽器であり、フラーレンは、自然が調律した最小限の量子的な楽器である。

しかし、アーティファクトの共鳴テンセグリティを誰でも作成できる。

テンセグリティモデルの作成方法においては、張力材として伸度が大きい釣糸や弾性に富んだゴムバンドなどを使用する間違った非共鳴型教材が、これまで採用されてきた。それは、テンセグリティ構造の形態を再現するだけの学習に終始してきたように思われる。

本質的なテンセグリティ構造を学ぶには、圧縮材の端部を相互に最短で結合する張力材に対して、その2点間距離をより一定に維持する素材が求められる。
バックミンスター・フラーの時代は、テンセグリティモデルの最良の張力材は、テトロンの釣糸であった。ナイロンよりも伸度が低い性質からであったが、その伸度は5%である。ステンレスワイヤーでさえ5%である。当時は、まだカーボン材は一般には市販されていなかった。
私は、テンセグリティジョイントと共に、最新の素材から張力材も統合的に再構成できるテンセグリティモデルの可能性を試験してきた。

今回の第2回公開「裏庭のテンセグリティ・ワークショップ 2020」で採用するテンセグリティ教材は、オリジナルな最新のカーボン材を使用している。それによって、テンセグリティモデルを落下させる実験映像に見られるように、落下して床と強い衝撃を受けたモデルは、その反作用を受けた次の瞬間に、空中に浮かび、テンセグリティの表面に球面波が発生し互いに干渉している現象を観察することが出来る。

宇宙から見た大規模な大気重力波

宇宙から見た大規模な大気重力波

テンセグリティ構造の独自な外力分散機能が複雑に作用するその過程において、遂にテンセグリティモデルは共振し始める。心臓のように脈動を形成しながら床へのバウンドを反複する現象は、速度カメラで記録することで初めて認識できるようになったのである。

テンセグリティモデルの球面波のように、大気圏内でもサイズを超えてつねに絶えず大気重力波が存在している。
「裏庭のテンセグリティワークショップ」では、シナジェティクス研究所が開発したこの共鳴するテンセグリティモデルと同一タイプの、本質的なテンセグリティ教材を使用し、動くテンセグリティの原理を手から学ぶことができる。
手が思考する精密機器ならば、テンセグリティ原理を理解する際の外部化した重要な道具への再認識になるはずだ。
このハンドメイドのテンセグリティ・モデルキットを使用すれば、誰でも(中学生以上)一時間以内に最も幾何学的に正確なシンメトリックなテンセグリティモデルを組み上げることが可能になる。完成したモデルの張力がハイテンションなので、自重による変形をほとんど受けない。

さらに、今回のワークショップでは、このモデルを再現した後に、北アルプスに続く広大な裏庭の片隅で、直径3.2mの木製テンセグリティをアセンブルする。このプログラムによって、よりリアルなテンセグリティ体験ができる。張力が加わる毎に変容する構造形成時の、直接手から伝わってくる統合されていく連続的なテンションネットワーク感覚は、幾何学だけからは捉えられないシナジェティクスな生命感覚である。

この共鳴テンセグリティは、観察者の内的体験によって、初めて風を受容する自律型テンセグリティ楽器となる。

このネットワークが完成したテンセグリティ内部(Your Private Sky)から、参加者は、自然と共鳴するテンセグリティを内的体験(inperience)できる。

ワークショップの詳細はこちら

私が発見し開発した「テトラマ®」の概念とデザイン技法について

私が発見し開発した「テトラマ」の概念とデザイン技法について
著作権に精通した法律家 達野大輔氏( Baker & McKenzie International)が
慶應義塾大学 准教授 鳴川肇氏の「オーサグラフ」との関連を分析したレポートがある。

著作権違反に関して明確な見解が具体的な図面の比較と共に述べられている。

このレポート(pdf)を閲覧したい方はシナジェティクス研究所に御連絡ください。
info@synergetics.jp

参考資料
テトラマ(Tetrama)とは何か

テトラマ®(Tetrama)とは何か 世界初の正4面体の全方位的な世界地図投影法

シナジェティクスの方法


シナジェティクスは本の中から発見できない。
それは編集された知性と経験が蓄積されただけだ。


シナジェティクスは観察から発見できない。
観察とは観察する方法(ある種のアプリ)からみた過去のリアリティにすぎない。


読むことでモデル言語は再生できない。
モデリングによってモデル言語が再現されるとは限らない。


宇宙の先験的な知であるシナジェティクスの発見は、自己放棄と、
瞑想とも異なる内部と外部を統合する方法によってやってくる。
このシナジェティクスの方法はモデリング可能だ。

安全装置(fail safe)

動物には、匂いで危険を察知する能力がある。
人間の体にも、不慮の事故や故障に備えて、ある種の安安全装置(fail safe)が内在している。
生命には、生存するためのあらゆる種類の代替的な回路が与えられている。

都市化されたインフラに過剰に矯正され続けた野生の安全装置でさえ、
大災害時にこそ、瞬時に機能するはずだ。

3.11の朝、薪ストーブの煙が急に排出しなくなり、室内になんども煙が
充満した始めた時、私は大気圧の急激な変化の可能性に気づいていた。
煙は圧力の高い場所から低い場所へ移動する。

私はいまもその現象を、シェルターに備えるべき
<自然の空調システム>に変換しようとしている。

構造自体に内在するもっとも優れた安全装置(fail safe)は
テンセグリティシェルターである。

ユーティリティとエンジニアリングと、 そしてシナジェティクスとの空隙を埋めるもの

シナジェティクスの独自な思考の黎明さは
20世紀を代表するヨーロッパの哲学者や
アメリカ国内の数学者たちの言及を遠ざけるほど
独創的であった。

見失った思考体験をそこに再現するためではなく、
モデル言語の様々な可能性に近づけるための原型的思考方法を
バックミンスター・フラーが開示したのは、1940年代である。

テンセグリティ・ジオデシックスから
派生する種々のユーティリティとエンジニアリングと、
そしてシナジェティクスとの空隙を埋めるのは
幾何学にはない原型的思考である。

ジオデシックス理論よりも前に
テンセグリティ原理を発見した
シナジーの非論理性と論理性から未知の領域を侵犯するフラーの思考の黎明さは、
現在の教育システムや幾何学的党派性から
けっして複製し再生されないように企てられたわけではない。

それは、素晴らしい言語の機能ではないだろうか。
宇宙の結合と解離の不変的システムを理解し、再生するために
発見された言語の特性こそ、
ユーティリティとエンジニアリングと、
そしてシナジェティクスとの空隙を埋めるものなのだ。

最初の自動機械

ITとロボットによって完全に機械化された人間こそが
最初の自動機械になれるのである。

自動機械へのプロセスとは、
1.
筋肉と条件反射によって機械化された人間は、
やがて自動機械に置換される。

2.
そして、物理的な生産者としてすべての存在意義を失った人間は、
もっぱら産業の均衡に不可欠な元素を
完全に再生的に利用するユーザとして存在し始める。

デザインサイエンスは、その元素の再生的な循環パターンにしたがって
<生活器(livingry)>を生産するテクノロジーなのである。

つまり、完全な<生活器(livingry)>がなければ
自動機械というユーザも存在できないのである。

経済的な自由

自由を奪うための政治権力は
もっぱら経済的な自由を少しずつ減らすことで十分に機能している。

ほんとうに大切な自由は、経済的な自由ではない。
エネルギーと食料、そして水からの自由だ。

エネルギーと食料と水から、自由な時間と空間が生成できる。

自由な時間と空間をもっとも効果的に現実化できるのは
安全で、経済的で、耐久性を兼ね備えたモバイル・シェルターである。

バイオスフィアを自由に移動する
モバイルシェルターという宇宙船がデザインされていないのだ。

この現実を大気圏外テクノロジーと比較すれば
意図的に遅延させられた驚くほどの非経済的世界として
受け入れられるだろう。

光合成モバイルシェルター

地球から1.5億キロ彼方で輝く太陽光を使う
光合成を手放した人類の課題を
科学的に解決する方法はクリティカル・パスにある。

自由な心と
自律的モバイルシェルターによって
再びバイオスフィアの生きた現実と出会えるのである。


『クリティカル・パス―宇宙船地球号のデザインサイエンス革命』
バックミンスター・フラー著 梶川泰司 訳 2007年 白揚社

原理的選択へ

社会的選択とは、人間の知、行動や知覚、感性さえも
そうした全体を拘束し、
自由から逃亡するための選択のことである。

原理的選択の場は
シナジェティクスにある。

人間の自由をさらに拡大する自然の原理において
原理そのものを発見する場である。

幾何学だけではなく、記号のテクノロジーを
そして自己のテクノロジーを
根こそぎ作り替えるのではなく
自らを陳腐化するために。

物質の革命はその後だ。

概念モデルへ

私は、29歳の時、師と共に
シナジェティクスモデルの誕生に立ち会い
その概念モデルの爆発に
立ち会わねばならなかった。

それも、そのような概念が表されている書物ではなく、
概念を表明しているメタフィジックスの出来事にしたがって
やがて目的論の元で試行されていく
デザインサイエンスの実践活動に自発的に向かった。

直観と同時的に
そして概念と非同時的に。

はじめに
概念モデルの爆発ありきである。