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デザインサイエンスの実践

テンセグリティ概念の懐胎期間を終えた現在、
テンセグリティー・システムの実用化は
21世紀のデザインサイエンスの最優先課題になっている。

テンセグリティー・システムの研究開発によって、
新たな形態の発見とその構造分析において信頼できる技術を獲得できたならば、
その構造力学的効率は、いくつかの構造実験によって示すことができる。

テンセグリティー概念は、
未だ構造デザインの主流には含まれていないが、
ついに個人用のテンセグリティシェルターの原寸大のプロトタイプは
ローコストで制作可能になったばかりか、
標準的な設計基準を効果的に満たすことができる段階に至っている。

標準的な設計基準とは、
99%の構造部材が既製品から構成されると同時に、
分解と移動が可能な超軽量のモバイル・テンセグリティである。

すべてのほ乳類は、住処は自分で造る。

デザインサイエンスについて

形態は建築では静的であるが、
デザインサイエンスでは動的である。

建築家は動く家具はデザインしても
自動車や飛行機をデザインできない。

この違いは構造の軽量化とその安全性に表れる。

動的な機能はモジュールの発見に起因する。

例えば、固体的なプラトンの正多面体でさえ、
すべてシナジェティクス・モジュールから形成できる。

シナジェティクス

思考そのものが、全宇宙に関する人間の見当違いを自己訓練によって
如何に棄却できるかにかかわる場合、
その見当違いの多くは、モデリングによって証明されてきた。

そのプロセスは論理的とはいえない。むしろ神秘に違いない。

構造の方法

すべての道具が原子から形成されているのに
原子自体の内部構造を調べる方法は長い間難問であった。

構造の定義が発見されて半世紀も経過するのに
テンセグリティ構造に安全に個人が暮らす方法は
長い間疑問であった。

細胞のすべての構成要素が解明されているのに
テンセグリティ構造を調べる方法が
生物学者からは提案されなかった。

構造の最良の方法も発見を待たなければならない。