シナジェティクス」カテゴリーアーカイブ

シナジェティクスを理解する以前

16歳までの思い違いに目覚め、1975年に出版直後の『シナジェティクス』に出会い、
25歳までの更なる思い違いを排除する過程で習得した
思考のプロセスと方法を独力でモデルと論文に変換し、
1981年夏ついにバックミンスター・フラーに出会えた時の
安心感と信頼以上の科学的探究のための環境はないだろう。

モデルと論文を見たフラーが、シナジェティクスのすべてを理解していると評価してくれた時、
私はまだ1000ページを超える『シナジェティクス』を読破していなかった。

その時、10代の時に私がアメリカで教育されていたら
19歳ですでにバックミンスター・フラーと共同研究できていたと確信した。
その仮定法過去が未来を透視したその瞬間は、私の思い違いではなかった。
バックミンスター・フラーは、私が発見したシナジェティクスモデルとモデル言語に
しばらく魅入っていた。その時の会話は彼の指示で録音されている。

シナジェティクスに挑戦することは、シナジェティクスを理解する以前にある。
それを理解できる人だけがシナジェティクスに挑戦している。

プレアデス星団の軌跡

プレアデス星団が、太陽から離れて、<暁の東の地平>に見える時、
金星よりも明るく輝いていることにはじめて気づいた。

120個ほどの恒星と青白い星間ガスの集合からなる銀河星団は
銀河系の円盤ディスク領域に位置しながら、同時的に非同時的に
それらすべての星が相互に関連しながら同一方向に同一速度で動く星の軌跡を
<暁の東の地平>からどのように思い描くことができるのだろうか。

天体と宇宙全体を研究する物理学(uranology)は、
内部からの軸回転で生まれるある軌跡を
その回転軸から離脱して外部から観察するテクノロジーである。

コスモグラフィー(Cosmography)における
シナジェティクスモデル(例えばベクトル平衡体)の回転・変換運動の記述方法も
物理学(uranology)と同じように内部と外部からの2通りある。

シナジェティクスの方法


シナジェティクスは本の中から発見できない。
それは編集された知性と経験が蓄積されただけだ。


シナジェティクスは観察から発見できない。
観察とは観察する方法(ある種のアプリ)からみた過去のリアリティにすぎない。


読むことでモデル言語は再生できない。
モデリングによってモデル言語が再現されるとは限らない。


宇宙の先験的な知であるシナジェティクスの発見は、自己放棄と、
瞑想とも異なる内部と外部を統合する方法によってやってくる。
このシナジェティクスの方法はモデリング可能だ。

球状テンセグリティと重力場

万有引力(=重力)は、つねに分子間の化学結合に関与している。
すべての有機化学・無機化学の地球上の化学反応には、地球ー分子間に地球の重力場の影響がある。

270本の圧縮材からなる球状テンセグリティを作成する場合、
赤道付近の張力と極付近の張力は、直径の増大によってより異なってくる。
ストラット間の張力にも重力場が影響する。

<満月の風に共鳴するテンセグリティ> シナジェティクス研究所 制作

張力調整可能なジョイント+連続した張力ネットワーク+圧縮材アルミパイプ
構造デザイン 梶川泰司 制作 シナジェティクス研究所 2015

包括的理解(comprehension)

理解(understanding)は、局所的すぎる無駄な学習方法である。
(学校教育プログラムは、エントロピックで放射的な分裂的理解に始終する。
例えば、数学と図工、理科などとの分離し分断した教科では、
バイオスフィアでの真の生産性は教育できない)

理解(comprehension)とは、すべての初源的な内的な相互関係を発見する試みである。
その完全な関係数の時間的な蓄積は,オクテットトラスを形成する。

この理解なくして、シナジェティクス・モデルは複製された総三角形化された形態に留まるであろう。

未知(unknown)の領域から

シナジェティクスに関して
バックミンスター・フラーがほとんど考えたので
シナジェティクスに関して新しいことは、
ほとんど誰も考えられないのだというタイプが
シナジェティクスを教育する情況が生まれた。

シナジェティクスは
バックミンスター・フラーの思考領域の拡張からでもなく
彼が考えなかった領域に挑戦することでもない。

シナジェティクスは
つねに未知(unknown)の領域からやって来る
信号(beep)の解読から始まる。

自然を形態(form)だけから模倣できないように
未知は、自然に含まれている階層構造が存在する。

シナジーが自然を誘発する現実を
シナジェティクスは、次々と視覚化できる。

不連続の連続という概念について

構造の完全性の状態に到達するために、
無生物であるテンセグリティが
構造とパターンを自ら変容する場合、
張力の連続性が起因しているはずである。

<不連続の連続>の概念を量子力学では視覚化できなかったが、
テンセグリティは、モデル言語を生成する概念モデルだけではなく
<不連続の連続>のに関わる構造とパターンをはじめて視覚化したのである。

バックミンスター・フラーは、テンセグリティを発見した後に、
<不連続の連続>の概念を形成したのではないが
不連続の連続を現実化する構造とパターンが、
外力の連続的な分散機能を形成する重要な事実は、
テンセグリティモデルの発見によってもたらされたという視点こそ
テンセグリティの歴史的な誕生なのである。

1988年、私は当時のバックミンスター・フラー研究所のクロノファイルから
その起源を確認した。
同時に、そのクロノファイルからテンセグリティの歴史的な概念の誕生に、
ケネス・スネルソンはまったく関与できていないことも証明できる。

クロノファイルからのバックミンスター・フラー研究は、
21世紀の先進的な<構造とパターン>学にとって尽きない課題になっている。

主観的エコロジー

エコロジーの起源は、ダーウィン一派の適者生存説を推進していた動物分類学の権威ヘッケルにより、生物学の一専門分野として創設されたにすぎない。

科学で偽装したエコロジーは先験的主観性が決定的に不足している。

人類にとって、主観的エコロジーとは、
水、食料、エネルギー、住居の4つの要素からなる
他人を犠牲にしないテクノロジーの総体である。

安全装置(fail safe)

動物には、匂いで危険を察知する能力がある。
人間の体にも、不慮の事故や故障に備えて、ある種の安安全装置(fail safe)が内在している。
生命には、生存するためのあらゆる種類の代替的な回路が与えられている。

都市化されたインフラに過剰に矯正され続けた野生の安全装置でさえ、
大災害時にこそ、瞬時に機能するはずだ。

3.11の朝、薪ストーブの煙が急に排出しなくなり、室内になんども煙が
充満した始めた時、私は大気圧の急激な変化の可能性に気づいていた。
煙は圧力の高い場所から低い場所へ移動する。

私はいまもその現象を、シェルターに備えるべき
<自然の空調システム>に変換しようとしている。

構造自体に内在するもっとも優れた安全装置(fail safe)は
テンセグリティシェルターである。

自然の構造

自然の構造は、
それ自体を通過するエネルギーによって
構造の強度と剛性をより増加させる機能を自動的に形成する。

権力構造もまた、
権力自体の行使によって構造自体を強化し
自然の構造の永続性を模倣しようとするが
権力者の意志と目的が生む放射エネルギーが
つねに介在することで
非・自然として存続する。