自然は、マクロコズムでもミクロコズムでも、
圧縮力を分離した二次的な補助とし、
張力を主とするデザインを採用するが、
人間は圧縮材を主として使うデザインを利用し、
張力を二次的な補強にしか利用しない。
石器時代の最良の経験によると、
住居の壁が分厚く重たいほど、
居住者に快適で安全な空間をもたらす。
二十世紀に合金と炭素繊維が出現したことで、
高速で移動するビークルの安全性は重さから軽さへと
短時間に反転したが、
建築の構造だけは変わらなかった。
つまり、もっとも経済的で安全な家に住んでいる人はいない。