日別アーカイブ: 2010年1月4日

モデル言語再考ーー『コスモグラフィー』シナジェティクス原論

物事の見方、考え方、そして定式化の方法において、
紀元前25世紀に幾何学的第1種の〈固体(solid)〉という概念を展開した。

しかし、プラトン学派とその系譜が定義した多面体群は、
いずれの線も同一の点を同時に通過しない
非固体的なテンセグリティに変換できる。

結晶は多面体ではない。
結晶でさえその原子群は振動して熱エネルギーをもっている。
固体的かつ非共鳴的な多面体は、間違った定義によって生じる物質感(=リアリティ)である。

テンセグリティが究極の構造の一般化された原理であることが発見された後に、
多面体ではなくテンセグリティによって
構造は、はじめて定義された。

中身の詰まった固体的な多面体を折りたたむことはできないが、
テンセグリティは折りたたむことはできる。
このテクノロジーに到達するために、
数千年間の概念の恐るべき牢獄期を経由しなければならなかった。
この単純で巨大な空洞をいまだに埋めることができない。

固体的かつ非共鳴的な物質観の起源の分析よりも
テンセグリティの懐胎期を加速するのは
シナジェティクス・モデル言語の理解である。

シナジェティクスの唯一の入門書は、

『コスモグラフィー』シナジェティクス原論
バックミンスター・フラー著、梶川泰司 訳 (白揚社 2007)

バックミンスター・フラーの最後の遺作(1983)となった。