構造が未定義であった歴史を
容認できない彼らは、
構造をしばしば科学的にデザインしたがるが
決して自然が採用する構造は発見してこなかった。
この建築の歴史は彼らに、
大地震に対して自然災害という概念を
つねに適用させてきた歴史でもある。
マグニチュード7の激震でも破壊されない
自動車や飛行機、船舶をデザインするテクノロジーは
量産技術から生まれている。
移動するための動的なテクノロジーは重力と対立しない。
浮力や揚力は、重力の応用から生まれている。
空気中を運動する物体への影響を扱う
空気力学や航空力学などの動的なテクノロジーは、
移動中や飛行中に構造体が受ける振動による破損を
決して<自然災害>と呼ばない。
静止的なテクノロジーは、
<自然災害>という固定概念によって、
プレートが対流するマントルに乗って互いに動いているという
地球自体の動くテクノロジーとの統合を拒んでいる。