月別アーカイブ: 2011年6月

非・形態学(morphology)としてのシナジェティクス

テンセグリティによって
形態学(morphology)に飛躍をもたらした
シナジェティクスは
形態学からテンセグリティという
構造システムを発見したのではない。

前例のないこの構造システムをもっとも鮮やかに説明する
doing more with lessという方法は
可視的な自然の観察方法から発見できなかった。

シナジェティクスを
複数の異なったモデリングから理解すると
短時間に科学、数学と工学
そして教育制度の欠点を発見できるのは偶然ではない。

そして、お金と富の違い、
そして産業と銀行と有価証券の特徴と役割などの
経済学の基本さえも理解できるのは
人間が引き起こすdoing more with lessでない<アブノックス現象>を
自然の構造と比較できるからにちがいない。

シナジェティクスは
不可視の自然に対する
もっとも包括的なメタフィジックスである。
それゆえに
もっとも直観的で信頼できる非・形態学である。

Circuit Pattern Tensegrity by R.B.Filler

Fig. 1033.019
In Anthony Pugh’s model 12 struts form four interlocking but nontouching triangular circuits.
The plane of each triangle of struts bisects the vector equilibrium which its vertexes define.
Each triangle of struts is inscribed within a hexagonal circuit of tensors.

シナジェティクスとクロノファイル

どんな科学からでも
解釈可能な意味を生成する
最も単純な構造を
原理というならば
デザインとは
その意味と構造を
同時に調和させる直観的な方法だ。

シナジェティクスには
この方法をさらに増幅させる
クロノファイルという
タイムカプセルがある。

時系列的なタイムカプセルから
高度な経験の秩序化が生まれる。

梶川泰司

デザインサイエンス戦略 エネルギー+食料+テンセグリティ・シェルター

生き延びるために
食料代やエネルギー代を払い続けるという原理は
太陽系には存在しない。

バイオスフィアは
食料とエネルギーを
太陽エネルギーから変換できる唯一の場所だ。

そして
バイオスフィアの元素から
テンセグリティ・シェルターを個人が
アセンブルできる最良の場所だ。

化学的反応だけで
安全で完全なこのドメイン(=シェルター)は
最初にデザインされた
もっとも統合された既製品である。

モバイル先駆者

広場や公園、パーゴラ、
屋上のビオトープやグリーンハウス、
どれも背戸には繋がらなかった。
みんな緑のエコロジーに囚われすぎていた。

背戸(=バックドア)は
いつでも開いている広葉樹の森への入口だ。

このドアから入る
分解可能なモバイル・テンセグリティシェルターを
デザインしよう。

森は移動する樹木たちのコロニーだ。

無線、無軌道、無柱、無管の
フィジックスとメタフィジックスを
携えた先駆者たちの
緑を超えたエコロジー。

クリティカル・パス的思考

デザインサイエンスは過去に為された種々の実験と独自の実験から
導かれた次の科学的思考に基づいて
もっとも包括的な具体的な方法と人工物をデザインしてきた。

1.
人類の高い生活水準が、日々の太陽エネルギーからの多様な派生物で
完全に維持できることは明らかである。
2.
この生活水準を達成・維持できる手段が、
パイプと送電線そして料金メータを介した少数の人間による大多数の搾取から
人間を解放する人工物であることは明らかである。

クリティカル・パスはアンチ・アブノックスである。
(パイプと送電線そして料金メータは20世紀以後の最大のアブノックスである。)
結果的に、
上記の科学的思考はつねに最新のクリティカル・パス方を更新することができる。