コンピュータシミュレーションは
模擬実験の手法である。
科学的な構造計算の信頼性は
原寸大モデルの破壊実験からのみ確立されてきた。
その原寸大の破壊実験から
テンセグリティの<安全率>は
最新のコンピュータシミュレーションによる
構造計算値よりも小さいことが分かるだろう。
連続したテンションネットワークの統合作用がもたらす
<未知なる補償作用>のために
重さの増加を伴わないリダンダンシーが増加する度合いは
圧縮材のみから構成されたジオデシック構造よりも大きい。
テンセグリティ球においては
単位体積あたりの重量増加と強度の増加は
明らかに半径の増大に反比例する。
テンセグリティの破壊実験において
もっとも困難なことは
テンション材が連続し、圧縮材が非連続で、
大地から完全に自律した純粋な原寸大のテンセグリティ構造を
経済的に短時間に制作できないことにある。
とりわけ、テンション材の張力調整にターンバックルを使用する場合の
アセンブル方法は正確さと軽量化において未だに絶望的である。
参照
「失われていく過程について」
犬のしっぽブログ http://two-pictures.net/mtstatic/