可能な解決方法を退けるデザインと言葉は
すでに火星に向けられている。
デザインサイエンスとシナジェティクスは
それ自身の境界線を最初に破壊するだろう。
火星よりも身近な惑星へ向かうために。
可能な解決方法を退けるデザインと言葉は
すでに火星に向けられている。
デザインサイエンスとシナジェティクスは
それ自身の境界線を最初に破壊するだろう。
火星よりも身近な惑星へ向かうために。
「Doing More With Lessを事実に基づいた具体例に変換してみましょう。
我々の住居の平均的な壁の厚みは30cm程度です。
部屋の幅が6m程度とすると、その厚みは幅の20分の1となります。
人間の頭蓋骨の平均の厚さは6mm程度なので、直径との比率は40分の1以下です。
ところが、鳥の卵の殻の厚みと卵の直径の比率は80分の1以下になっています。
彼らは産卵する直前まで飛行しなければならないからです。
適切にデザインされたジオデシック・テンセグリティドームのその比率は200分の1以下となります。
我々が惑星地球上で生存するには、移動しなければならないからです。
実際、我々の細胞膜のこの比率がさらに小さくなるのは、細胞自体がテンセグリティ構造だからです。
身体を構成する60兆もの細胞を周期的にすべて入れ換えるために、
自然はテンセグリティ構造を再生システムとして採用したのです。
人類のこれまでの固体的住居を構成する殻や壁は、圧縮材ではなく張力材として機能すべきです。
そして、テンセグリティ構造は、周囲の環境と共存した状態を形成するために常に振動するシステムです。
自然が振動というDo More with Lessを採用するのならば、
振動は構造を常に軽量化すると考えられます。
Do More with Lessは、張力材を構造に包含させるための、
構造デザイン上で最も効果的な方法論になるでしょう。
☆
2008年の私へのインタビューから引用
このインタビュー以後も、テンセグリティ構造をより高度に単純化するための
種々の発見に基づいた新たなテンセグリティ理論が形成されている。
その理論を応用したテンセグリティシェルターのプロトタイプの制作以上に、
デザインサイエンスの歴史にとって重要なTrimbTabはないかもしれない。
なぜなら、アメリカに於いてもこの日本においても
個人のための<生活器のデザイン>を他の誰も挑戦してこなかったからだ。
貧困化は救済の形態と方法から作り出される。
あらゆる生産的な富の固定化と分配方法の独占こそが
富の緩慢な死である。
1000万人の移動する難民救済のための
食料、エネルギー、水、シェルターの供給が
国連ではなく、貧民の絶望的な連帯から生まれるならば
包括的な宇宙のテクノロジーを利用する以外の道はないだろう。
球状大地と富とをつなぐ本質的な媒介者は
もはや人間ではなく、バンアレン帯を通過する
無数の宇宙線のエネルギーになるだろう。
そのエネルギーを変換するテクノロジーは
すでに発見されているからだ。
そのテクノロジーを効果的に利用するには
最新の宇宙論を理解しなければならないだろう。
太陽系に存続する惑星地球は、つねにエネルギーを受容する器である。