地球から火星に宇宙船が移動する軌道が3次元曲線になるように
静的なベクトル平衡体(Jitterbug)の外接球面上の頂点から
収縮・拡大する動的なベクトル平衡体の外接球面上の
頂点へと連続する軌道も螺旋状の3次元曲線として考察できる。
それらはつねに最短距離である。
しかし、イデオロギーに関わらず政治経済システムが扱う最短距離は
つねに直線として考察されてきた。
地球から火星に宇宙船が移動する軌道が3次元曲線になるように
静的なベクトル平衡体(Jitterbug)の外接球面上の頂点から
収縮・拡大する動的なベクトル平衡体の外接球面上の
頂点へと連続する軌道も螺旋状の3次元曲線として考察できる。
それらはつねに最短距離である。
しかし、イデオロギーに関わらず政治経済システムが扱う最短距離は
つねに直線として考察されてきた。
シナジェティクスに関して
バックミンスター・フラーがほとんど考えたので
シナジェティクスに関して新しいことは、
ほとんど誰も考えられないのだというタイプが
シナジェティクスを教育する情況が生まれた。
シナジェティクスは
バックミンスター・フラーの思考領域の拡張からでもなく
彼が考えなかった領域に挑戦することでもない。
シナジェティクスは
つねに未知(unknown)の領域からやって来る
信号(beep)の解読から始まる。
自然を形態(form)だけから模倣できないように
未知は、自然に含まれている階層構造が存在する。
シナジーが自然を誘発する現実を
シナジェティクスは、次々と視覚化できる。
構造の完全性の状態に到達するために、
無生物であるテンセグリティが
構造とパターンを自ら変容する場合、
張力の連続性が起因しているはずである。
<不連続の連続>の概念を量子力学では視覚化できなかったが、
テンセグリティは、モデル言語を生成する概念モデルだけではなく
<不連続の連続>のに関わる構造とパターンをはじめて視覚化したのである。
バックミンスター・フラーは、テンセグリティを発見した後に、
<不連続の連続>の概念を形成したのではないが
不連続の連続を現実化する構造とパターンが、
外力の連続的な分散機能を形成する重要な事実は、
テンセグリティモデルの発見によってもたらされたという視点こそ
テンセグリティの歴史的な誕生なのである。
1988年、私は当時のバックミンスター・フラー研究所のクロノファイルから
その起源を確認した。
同時に、そのクロノファイルからテンセグリティの歴史的な概念の誕生に、
ケネス・スネルソンはまったく関与できていないことも証明できる。
クロノファイルからのバックミンスター・フラー研究は、
21世紀の先進的な<構造とパターン>学にとって尽きない課題になっている。
エコロジーの起源は、ダーウィン一派の適者生存説を推進していた動物分類学の権威ヘッケルにより、生物学の一専門分野として創設されたにすぎない。
科学で偽装したエコロジーは先験的主観性が決定的に不足している。
人類にとって、主観的エコロジーとは、
水、食料、エネルギー、住居の4つの要素からなる
他人を犠牲にしないテクノロジーの総体である。
動物には、匂いで危険を察知する能力がある。
人間の体にも、不慮の事故や故障に備えて、ある種の安安全装置(fail safe)が内在している。
生命には、生存するためのあらゆる種類の代替的な回路が与えられている。
都市化されたインフラに過剰に矯正され続けた野生の安全装置でさえ、
大災害時にこそ、瞬時に機能するはずだ。
3.11の朝、薪ストーブの煙が急に排出しなくなり、室内になんども煙が
充満した始めた時、私は大気圧の急激な変化の可能性に気づいていた。
煙は圧力の高い場所から低い場所へ移動する。
私はいまもその現象を、シェルターに備えるべき
<自然の空調システム>に変換しようとしている。
構造自体に内在するもっとも優れた安全装置(fail safe)は
テンセグリティシェルターである。
自分自身の経験に基づいて判断された真実に
最も鋭敏な直観のみで反応していくにしたがって
モバイルシェルターを所有(あるいは設計・制作)し、
天頂部までの星空を見ながら生活することが
その直観的な意識をより拡大する
もっとも効果的な最小限の方向舵(trimtab)であることに気づくだろう。
私の場合は、その気づきはシナジェティクスへの序章だった。
独自で自律したシナジェティクスの研究には
キッチン+バス・トイレのあるモバイル・シェルターはもっとも有用だ。
不要な生存条件を削ぎ落とした内部空間は、
野生の思考を始動させる宇宙と自己とを媒介するための
最初の環境制御装置なのだ。
自然の構造は、
それ自体を通過するエネルギーによって
構造の強度と剛性をより増加させる機能を自動的に形成する。
権力構造もまた、
権力自体の行使によって構造自体を強化し
自然の構造の永続性を模倣しようとするが
権力者の意志と目的が生む放射エネルギーが
つねに介在することで
非・自然として存続する。
「宇宙はテクノロジーである」そして「物理的宇宙は、
それ自体がすべてのテクノロジーを生み出している。」
このフラーの確信によって、
あらゆるエネルギーの無料化を達成できるテクノロジーを
支配する世界権力機構が科学者フラーを徹底的に孤立させた。
なぜなら、すでに発見された宇宙のテクノロジーに依存すれば、
「個人が必要とする(もの)はすべて、すでに支給されている」
という事実が露わになるからである。
☆
『宇宙エコロジー 』平均的な革命 梶川泰司 2004
(バックミンスター・フラー+梶川泰司=著 18、19ページ)
住宅の空間機能は人間の意識を
矯正する空間になるばかりか
精神病を発現させる可能性が高い。
仮設住宅でその隠れた機能は
短期間に、そして
最大限に現実化する。
本来の空間機能は
物事の在り方に気づき、同時に自己との関わりを向上させる。
自分の住み家を、自分で作り出し
自分で管理し、修理できない哺乳類は
人類だけである。
住み家制作を専門分化し、その所有のみに従事したのは
怠惰に矯正された結果である。
これまでの住宅の空間機能に
エネルギーと食糧、そして水の包括的な再生装置が
まだ組み込まれていないのは、
意識的な進化を自負する哺乳類としては、もっとも不完全で
不健全である。
モバイル・テンセグリティの現実的な居住空間に関して、
都市での労働や健康という概念、コストと耐久性との対比、
国家が定義する耐震性、
そして食料とエネルギーを貨幣で買う経済システムの優位性を放棄しなければならない。
銀河系での惑星地球システムの希有な優位性と
バイオシェルター内部での
植物の光合成によるエネルギー経済が忘れられているかぎり。