シナジェティクス講座」カテゴリーアーカイブ

アブノックス

シャンプーのほとんどは
石油系の合成界面活性剤という石油製品である。

石油の精製過程で発生するすべての化学物質は石油製品である。
石油から分留される石油コークスに含まれる水素や炭素も石油製品である。
これらは他の精製過程の中間生成物として使用される。

燃料電池車の水素ガスは酸素と化合して
最終的に水蒸気として排気されるが、
この水素を石油精製過程から得る限り、
この水蒸気も石油製品である。

専門家はこのプロセスをけっして批判しない。

シナジェティクス講座では
上記のアブノックス概念は翻訳講座で扱う。

シナジェティクス理論とデザインサイエンス戦略

これまでの基本的な知識の習得は
理論的なアイデアだけを学ぶことに始終するが
シナジェティクス講座は
基礎理論を学ぶカリキュラムではない。

真の理論は実践に適用して生き残った結果である。
理論を実践で経験しないシナジェティクス原理は存在しない。

同時に、デザインサイエンス講座は応用技術の習得を意味しない。

シナジェティクスなきデザインサイエンスも
デザインサイエンスなきシナジェティクスも
時代遅れである。

このカリキュラムをもしプラグマティズム (Pragmatism) のイギリス経験主義に分類するなら、
読書以上の経験が獲得されていないばかりか
シナジェティクスの思考言語(thinktionary)のユーザではないだろう。

道具というmore with lessing

道具とは、生存には不可欠だが
断続的にしか利用されない機能を
身体から分離して拡張したものであるが、
人類の意図的な道具の開発にmore with less
は滅多に利用されない。

あらゆる道具は、
有機体生命の成長計画に不可欠な機能を担う部分としてのみ
宇宙に存続できるのである。

記憶力と思考力を
コンピュータに分離拡張しながらも
依然人類の家と事務所は
昼と夜にはそれぞれ利用されていない。

人間の住居に支払うコストと金利は
宇宙的生存には不向きである。

家(shelter)を買う習慣は、哺乳類では人間だけだ。

シナジェティクス入門講座 後期講座開始(2010年10月〜)

シナジェティクス研究所が2006年から毎年開講する
シナジェティクス入門講座(前期後期各6ヶ月間)では〜
『コスモグラフィー』(シナジェティクス原論ーバックミンスター・フラー著、梶川泰司訳 白揚社 2007)
で言及されるすべてのシナジェティクス・モデルを再現する。

概念を視覚化できる包括的なシナジェティクスモデルは
自然の数学的座標システムの再発見をもたらすだろう。

同時に、
現在の科学が多くの人間の理解を遠ざけることで
標準化した数学的座標システムを無効にする劇的な場面に遭遇することになるのであるが、
科学と工学そして教育の欠点を発見することなくして
シナジェティクスの包括的な理解には到達し得ないプロセスでもある。

モデル言語の習得はシナジェティクスを理解するための最短コースである。

(前期講座のシナジェティクスモデル群から諸概念の理解を経た講座生は、
後期講座でより実践的なクリティカル・パス方を習得する)

デザインサイエンスと数学

デザインサイエンティストは
実験から得られた証拠によってのみ
誤りを証明することで概念の牢獄から脱却したとき、
真であることを実験的物理的に証明できる数学的な公式を包括して
デザインサイエンスを遂行できる根拠を持てる。

利己主義が引き起こす有害さよりも
社会の利益を生み出すその能力が優勢となるという
目的意識を維持するには
実験的物理的に証明できる数学的な公式を自ら発見する経験が必要となる。

数学者としてのバックミンスター・フラーの認識が
テンセグリティ構造原理の発見者の評価よりも遅れているのは、
デザインサイエンティストと建築家との違い以上に
数学者との違いも説明しているのである。

シナジェティクスモデル&縮尺モデル

一般的にスケールモデルとは、複製技術を前提にした場合、
実在する静的または動的な「メカニズム」を、
縮尺に基づいて作製した模型を意味してきた。

しかし、その模型が実在の機能までも備えていることは稀である。
実際、飛行しない航空機のスケールモデルや
走行しない自動車のスケールモデルをみてもわれわれは驚かない。

シナジェティクスモデルはスケールモデルではない。
大きさから独立しているばかりか、
「構造とパターン」がすでに実在する機能を自動的にかつ自律的に形成している。

一方、われわれは,機能を備えた
実在する原子核構造の拡大モデルを
制作することは不可能である。

シナジーは縮尺に基づいて作用しない。

シナジェティクス講座

バックミンスター・フラーには物事をなんでも一般化する悪い癖がある、
と多くの科学者は感じている。
(その場合、多くの科学者は彼ほど原理を発見していないという事実を忘れている。)

シナジェティクスを学ぶと、彼はこの習慣を
自然の原理を発見する方法から学んでいることが分かる。

ただし、その方法はけっして一般化できないが
観察からではなく、モデル言語から
習得できるかもしれない。

シナジェティクス

思考そのものが、全宇宙に関する人間の見当違いを自己訓練によって
如何に棄却できるかにかかわる場合、
その見当違いの多くは、モデリングによって証明されてきた。

そのプロセスは論理的とはいえない。むしろ神秘に違いない。