概念の牢獄

かつて修道士たちは、三角法を発達させ、対数によって解を求めるために、
正弦(sin)、余弦(cos)、正接(tan)、余接(cot)を示す一度単位の表を数百年をかけて製作した。
1930年から1936年までの大恐慌の間に、イギリスとドイツの数学者が共同プロジェクトに雇われ、
一分単位の弧と対応する正確な関数表を計算した。
その後、第二次世界大戦後には計算機が出現し、大学の建物は何千もの真空管で埋め尽くした。

現在は数万円のCADが安価なCPUで10桁の数字を瞬時に計算し、
円弧と弦の長さを自動計算するだけではなく、複雑なオブジェクトを3次元に表示できる。
しかし、3DのマニュアルはXYZの直行座標を25世紀間も存続する世界観に圧倒的に支配されている。
道具の真の機能は、概念の牢獄化によって深く閉ざされたままだ。

シナジェティクスを学ぶ講座生がこの道具を最初に購入した時の最初の課題は、
この道具の新しい使い方だ。

この1年間でシナジェティクス講座で出会った第1期生と2期生は、
いかなる専門家よりも直行座標を利用しなかった最初の人類だ。