全方位的な張力への意志

自然はなぜ張力を全方位に張り巡らしているのか。

人間が張力構造を再現する場合、純粋な原理を解釈しようとする
最も純粋な最初の意志にかかっている。

そして、テンセグリティは、本質的に冗長度(=リダンダンシー)のない
集合として発見された。

原子間引力や重力は、つねに不可視である。
それゆえに、テンセグリティ・モデルによる全方位的な張力の可視化は、
20世紀のもっとも純粋で抽象的な概念化だった。

テンセグリティ・モデルそのもの形態が、
自然界でまだ発見されていない理由は、
実際の原子核の陽子が、科学図版などでたびたび引用されるような
赤い球体の陽子ではない理由と同じではない。

なぜなら、
テンセグリティ・モデルは、人間の要求する空間構造にまで拡張できるからだ。