月別アーカイブ: 2011年10月

振動する球面

テンセグリティは
ギリシア人の考えた球の概念に基づいて
同一球面に内接すると思われているが
中心からその球面までの
すべての半径が同一になる
瞬間は存在しない。

なぜなら、テンセグリティは外力を受けて
つねに振動しているからである。

本質的に振動するテンセグリティは
時間の経過によってはじめて
統計的に非固体的な球面を形成するのである。

球面は同時には存在しない。

解説 梶川泰司

Fig. 770.11 System Turbining in Tensegrity Structures:by RBF

ユニバーサル・デザイン

テンセグリティは万有引力と同じように
ユニバーサルである。
その張力機能には長さの限界がない。

自然は張力を距離を超えて
ユニバーサルにデザインしている。

文化・言語・国籍・性別・年齢の違いを超えて
利用できる製品・情報の人間工学理論から
テンセグリティは生まれなかった。

断面積ゼロの
重力という張力のユニバーサル・デザインは
あまねく太陽系から学ぶことができる。

テンセグリティの概念

圧縮材に張力材を引っかければ、
テンセグリティになるのではなく
圧縮材で張力材を押し拡げれば
テンセグリティになるのである。

魚を捕るための網が
逃げ惑う無数の魚によって
つねに球状に非同時的に
押し広げられるように。

解説 梶川泰司


ninety-strut-geodesic-dome-tensegrity
thomas-zung-buckminster-fuller-sadao-zung.

バックミンスター・フラーの
テンセグリティモデルとその概念スケッチ

Fig. 762.01 Chordal Ricochet Pattern in Stretch Action of a Balloon Net by RBF

21世紀のテンセグリティ

科学的な構造の定義が
バックミンスター・フラーによる
テンセグリティ原理の発見から導き出された以上、

新しいコンポジットから構成される
21世紀の構造は、
盗作であるか革命であるか、
そのいずれかだ。

もしそれが革命の方ならば、
もう1つのテンセグリティ原理が
そこには潜んでいることになる。

Fig. 730.12 Stabilization of Tension in Tensegrity Column

Fig. 730.12 Stabilization of Tension in Tensegrity Column by R.B.F

張力の完全性

21世紀のエンジニアはテンセグリティーの有効性に同意する。
しかし、彼らは未だに圧縮構成要素を計算する技術だけで
テンセグリティの構造化の可能性を判断している。

引張による構造化には大きさの限度がないという
<張力の完全性>を除外したまま。

新たな水力学的および空気力学的エンジニアによって
テンセグリティーを開発しなければならない。

真の構造を求めると
自律的エンジニアリングを形成するのである。

デザインサイエンスの目的論

プルトニウムは
安定した同位体を持たないから、
人間には
その標準原子量を定められない
唯一の元素である。

自然が
これほどまでのプルトニウムの量を
この惑星上に作らなかったのは
偶然ではなく、
プルトニウムがごく微量になるまで
必然的に待機してきたのならば、

なぜ自然は
DNAの起源を否定し
その複製過程を短時間で奪うことによって
生命現象を破壊する、
すべての政治経済システムを
許すのだろうか。

奪われる前に、
破壊される前に
このシステムを排除することは
エコロジーを支える
あらゆる種族維持のための
自衛である。