シナジェティクスは半世紀前に
その概念とモデリングに成功している。
その定義は、
ベクトル平衡体とテンセグリティがあれば、
有機体生命の複雑なメカニズムは不要だ。
つまり、
動的平衡はすでに高度に単純化され
視覚化されている。
シナジェティクスは半世紀前に
その概念とモデリングに成功している。
その定義は、
ベクトル平衡体とテンセグリティがあれば、
有機体生命の複雑なメカニズムは不要だ。
つまり、
動的平衡はすでに高度に単純化され
視覚化されている。
簡単には説明できないことこそ
モデリングできる。
そうすれば、簡単な言葉で説明できるだろう。
それを受け入れることが
シナジェティクスのはじまりだ。
モデル言語から概念に到達した時に
古い言語はひとりでに破壊されているだろう。
本質的なテンセグリティは、楽器のようにどの瞬間にも共鳴する。
テンセグリティを通過するエネルギーが
システムをより安定させることができるのは、
閉じたネットワークが外力分散機能を自己形成するからである。
張力材にゴム紐のようなエラスティックな素材にすると
この機能は消滅してしまう。
ピアノから美しい音楽を聴きたければ、
その共鳴盤(たいていピアノの蓋と呼ばれている)に
ゴム板を使うべきではないだろう。
テンセグリティの外力分散機能は
システムの絶えざる動的均衡を
より高めることができる。
つまり、システムを通過するエネルギーは
システムをより安定させることができる。
もしテンセグリティが
Think Global, Act Localに機能しているなら、
落下させたボールのように弾む前に
その衝撃によって一瞬のうちにバラバラになるだろう。
前世紀の還元主義者が主張した
「部分と全体」の関係に対する誤った概念は、
最初に政治的プロパガンダに、そして次に
商業主義的なエコロジー教育に転用されただけである。
鳥は翼を傷つけたとき、
他の翼、つまり、仲間の鳥の翼と交換することは出来ない。
われわれの住宅はすべての部品が交換できないので
非モジュール的に設計されている。
交換出来てもせいぜいドアや窓、畳程度である。
交換できないことで、利益を追求している世界は
まだ支配的である。
現代のジェット機の翼やエンジンは交換できる。
モジュールという概念はパソコンや冷蔵庫、自動車にも適応されているが
自然は原子核を構成する核子に適応している。
(核分裂や核融合では陽子や反粒子などのモジュールが交換される。)
交換機能のデザインは見えないテクノロジーに属する。
テンセグリティは自然の形態からの模倣や盗作では到達できなかった。
テンセグリティの機能を視覚化できなかったのは、
自然の形態から圧縮と張力の関係を抽象化し、
物質に変換できなかったからである。
構造の歴史に
テンセグリティ以上の言語の革命はなかった。
つまり、「非連続の連続」という概念の物質化を
古典力学の範囲内で達成したのである。
シナジェティクス入門講座の後期講座では
非共鳴型テンセグリティと共鳴型テンセグリティを
概念モデルまたは原寸大モデルでそれぞれデザインする。
シャンプーのほとんどは
石油系の合成界面活性剤という石油製品である。
石油の精製過程で発生するすべての化学物質は石油製品である。
石油から分留される石油コークスに含まれる水素や炭素も石油製品である。
これらは他の精製過程の中間生成物として使用される。
燃料電池車の水素ガスは酸素と化合して
最終的に水蒸気として排気されるが、
この水素を石油精製過程から得る限り、
この水蒸気も石油製品である。
専門家はこのプロセスをけっして批判しない。
シナジェティクス講座では
上記のアブノックス概念は翻訳講座で扱う。
シナジェティクス研究所のデザインサイエンス講座は
バックミンスター・フラーのデザインサイエンスの非公開のノウハウや
クリティカル・パス法を知るためではなく
それらを使って実践するための講座である。
デザインサイエンスのクライアントは宇宙である。
目的論なくして、知ることはほとんどないだろう。
テンセグリティ・ワークショップの参加者によるダイアローグは、
どの本にも書かれていないことが多い。
たとえ、『コスモグラフィー シナジェティクス原論』
(バックミンスター・フラー著 梶川泰司訳 白揚社 2007)からでさえ。
経験に基づいて自発的に思考するからだ。
テンセグリティ・ワークショップは
テンセグリティモデルの純粋な再現を通して、思考言語に接近する。
シナジェティクス原論は
テンセグリティモデルから始まる。
風はだれも見れないが
船乗りが風を受け入れるように、
本当のシナジーの概念を直観的に理解できるのは
テンセグリティだけ。
震えていない瞬間はないように
つねに角度と振動数に移り変わる。
本当の構造に名前を教えるのは
テンセグリティモデルだけ。
というメタフィジックスは
テンセグリティ・ワークショップで経験できる。
バックミンスター・フラーでさえ
テンセグリティの定義にしたがった
教育用のテンセグリティモデルを開発できていなかった。
シナジェティクスの講義の前に一人控え室で
テンセグリティモデルを淡々と再構成していたのを思い出す。
講義用のテンセグリティモデルは
モバイラーには軽すぎるが大きすぎたのだ。
彼はそれに関わるには
忙しすぎたが他の誰も教育用のデザインを提案できなかった。
テンセグリティの存在のすべてが純粋だったからだ。
(張力材がゴム材の場合は、エンジニアリングの妥協の産物である。)
シナジェティクス研究所が開発した
球状20面体のテンセグリティキットは
小学生から大人まで、4時間程度で組み立て可能だ。
(所定の長さの張力部材が完成してからの、アセンブルではわずか1時間程度である。)