シナジーのシナリオは、資本主義システムにおける土地所有とその利益に関する価値付けに関して、
カール・マルクスの時代から思い描かれてきたいかなる経済学よりも革命的である。
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道具(tool)について
人間が作る法律、法的な合意、そして国家のあらゆる命令は、道具(tool)ではない。
人間が作る法律と慣習は、テクノロジーではない。
それらは物理的な武力(つまり、政治権力)によって維持されたきた
〈権利〉によって制定された策略にすぎない。
企業は道具ではない。
権力の法的な計略によって慣習的に容認された装置にすぎない。
個人によって実践可能な方法論を開発し、諸物質を結合させて
これまでに存在し得なかった道具とその機能を具現化する
デザインサイエンスは道具に関する
史上初の包括的な科学である。
ひらめき
ひらめきは、モデル言語に変換しなければならない。
つねに考える準備をしているが、本当に考えてはいないから。
知的奴隷
発明家は、テクノロジーの〈不可視〉の世界で、機能的性能の一定の増加量を達成するために投入される素材の一単位の体積または重量、単位エネルギー、そし て労働および生産システムの維持管理に要する単位時間に対して遂行される仕事の効率に関して、絶えずその量と質を高めていく。
バックミンスター・フラーはこの複雑な過程を漸進的短命化(「エフェメラリゼーション」と呼んだ。
しかし、99%の発明家がこの漸進的短命化ではなく、グランチ企業のアブノックスな収益のために発明を現金化する知的奴隷に甘んじた結果、テクノロジーは地球システムの漸進的自己破壊化に加担し、エントロピーは加速するばかりだ。
リアリティ
概念はメタフィジクスである以上、重さがない。
リアリティは物理的な存在(フィジクス)に関係する。
シナジェティクスはその両者の相互変換に関する
包括的な科学である。
盗まれたノウハウ
「抽象的な〈存在〉である有限責任の企業には、その不可視の全体が国境を越えて移動するときパスポートは要らない。
第二次世界大戦後まもなく、アメリカで最も大きな数百の企業は超国家企業となり、アメリカの産業として誕生していたこれらの企業に対する不可視の法的な支配力をすべての〈ノウハウ〉と共にアメリカ国外へ持ち出した。
このノウハウはもともと、当初はアメリカ国防総省やマンハッタン計画または宇宙計画だけのために開発される基本的なテクノロジーへの出資を、戦時 に備える政府が負担したことで、アメリカ国民が初期投資をしたのだが、政府の(つまりわれわれの出費で戦時に獲得されたこのノウハウは後に〈平時〉の〈産 業効率〉のために私企業に無料で委譲された。」バックミンスター・フラー『グランチの起源』近刊 (抄訳 梶川泰司+黒野迅)
第二次世界大戦後の世界中の庶民が月々に支払う基本料のほとんどはこの過去に開発され持ち出されたノウハウだ。超国家企業の法律家資本主義者たちは歴史的無料化を防止するためのファイヤーウォールを、グローバリゼーションと呼んでいる。
操作主義
経験するとは、
観察者になると同時に被観察者になることである。
つまり、経験には想像力が介在する。
これはもっとも簡単な操作主義である。
過剰な構造(改訂)
懐胎期間の意図的な引き延ばしが容易なのは、
テクノロジーの冗長性への見えない依存度のためであるが、
過剰な重量増加は二酸化炭素の増加問題である。
その原因は、
それまでの構造の定理の維持のために構成された組合員(=アカデミズム)が
形成した局所的知識体系を陳腐化する時間を
容易に延期させられるほど、
(他の科学的領域での平均予測時間と比較しても)
構造の間違った定理とその記号学にしがみつく組合員は
圧倒的に多数なのである。
テンセグリティによって発見された真の構造の定義は
テンセグリティモデルまでも歪められている。
シナジェティクス・モデリング
経験とはけっして基本的ではない。
経験はつねに複合化されている。
概念的な一般化は本質的に経験(experience)に基づいているが
実験数値(experiment)から導かれた限定的な経験主義ではない。
原理の発見がかならずしも実験数値から一般化されていないのは、
すべての実験と経験は特別な場合だからである。
シナジェティクス・モデリングは経験の総体に関与する
包括的原理に接近するもっとも原始的な行為である。
「思考を声にする」行為と相補的な関係にあるだろう。
非複雑系テンセグリティ
より意識的により秩序づける試みを追求していくと
人間は単純により多くの宇宙の原理を発見していく。
人間も宇宙もより複雑になってはいない。
それは神秘のひとつだ。
テンセグリティは視覚化された構造の神秘だ。