直径に関わらず、ジオデシック・ドームが経済的にデザインされることは稀である。
安全係数が大きくなればなるほど、リダンダンシーが大きくなるが、
荷重を分散する自由度は小さくなる。
航空機は飛行するために軽量化されなければならないので、
リダンダンシーの理論的排除が積極的に行われている。
実際、建築業界では4倍から倍程度の安全係数を使うのに対して、
航空機業界では、2倍以下の安全係数しか使わない。
この違いは、技術的に無知であればあるほど、
適用する安全係数は大きくなることを証明しているだろう。
ジオデシック構造は荷重を分散しない「柱と梁」を基準とした
連続する圧縮材を前提に分析されている限り、
これまで建てられてきた巨大ジオデシック・ドームは、
航空機とは比較にならない過剰な安全係数で造られている。
間違った前提からジオデシックドームは航空機ほど安全ではなくなっている。