テンセグリティ・シェルター」カテゴリーアーカイブ

デザインサイエンス戦略 エネルギー+食料+テンセグリティ・シェルター

生き延びるために
食料代やエネルギー代を払い続けるという原理は
太陽系には存在しない。

バイオスフィアは
食料とエネルギーを
太陽エネルギーから変換できる唯一の場所だ。

そして
バイオスフィアの元素から
テンセグリティ・シェルターを個人が
アセンブルできる最良の場所だ。

化学的反応だけで
安全で完全なこのドメイン(=シェルター)は
最初にデザインされた
もっとも統合された既製品である。

テンセグリティ構造は角度と振動数である

自然はテンセグリティ構造を再生システムとして採用した。
人類のこれまでの固体的住居を構成する殻や壁は、
圧縮材ではなく張力材として機能すべきだ。
そして、テンセグリティ構造は、
周囲の環境と共存した状態を形成するために常に振動するシステムだ。

自然が振動というDo More with Lessを採用する時、
振動は構造を常に軽量化すると考えられる。
Doing More with Lessは、張力材を構造に包含させるための、
構造デザイン上で最も効果的な方法論になる。

<角度と振動数(=分割数でもある)はテンセグリティ構造に変換できる> Y.K

最新のテンセグリティ・シェルター(生活器)

現在の世界中の工学理論において
連続的な圧縮力と二次的な張力から成る構造を置換するために
バックミンスター・フラーによって、
この惑星〈地球〉に導入された
最初の連続的な張力と不連続な圧縮力による宇宙の構造原理
がプロトタイプとしてデザインされたのは1929年である。

政治権力が使う兵器(weaponry)と対比させ、
生活器(livingry)として認識されてすでに80年が経過する。

テクノロジーによる環境の改良に関する代替プログラムを現実に展開する際に
何が効果的にできるのかを確かめるための、
互いに遠隔に住む個人の包括的理解を最優先したシナジェティクス入門講座を
開始して来年度は5年目を迎える。

同時に、
シナジェティクス入門講座を経たデザインサイエンス入門講座では
バックミンスター・フラー以後の最新の生活器の概念を
具体的なプロトタイプとして公開する時期でもある。


Tensegrity Tetrahedron with “Me” by R.B.F

一粒万倍革命

一日のうち8時間を自分の時間としてもてないかぎり
テクノロジーは企業や国家が所有していることになる。

自分の家を所有するのに30年もかかるのは
金融テクノロジーが支配している奴隷の時代だ。

デザインサイエンスのシェルターは
稲作のように
一年草の一粒万倍として
金利の方が元金を上回る機能が
収穫されるだろう。

IT革命によってシェルターはけっしてデザインされなかったが
デザインサイエンスによって
テンセグリティシェルターは最初のtrimtabになるだろう。

そのプロセスを学び、習得するための
プロトタイプの制作に挑戦するバックミンスター・フラーの
デザインサイエンス・プログラムで
建築という言葉はけっして使われなかった。

テンセグリティシェルターの構造の革命は
建築が権力のテクノロジーで機能するかぎり
権力の記号学から絶縁したままだ。

実際、権力の記号学にいまでもシナジーに関する多様なモデル言語は
存在しない。

道具とは何か

自動車は、人間が陸の軌道を移動するための道具である。
飛行機は、人間が軌道のない空を飛行するための道具である。

このような物理的な道具だけでなく、超物理的な道具も存在する。
情報は出来事の相関性を扱う超物理的な道具である。
数学はパターンを制御するシステムを具体化するための
超物理的な情報のシナジー的な組織化の方法を確立し、
人間を取り巻く物理的環境条件を有利に変える道具である。
数学は超物理的な道具である。

すべてを相互に関係づけるためのあらゆる物理的・超物理的な道具を
包括的に表す唯一の言葉は〈テクノロジー〉である。
すべてのテクノロジーは、一般化された物理法則に支配される。

デザインサイエンスはあらゆる領域のテクノロジーを習得する過程で
より包括的に言葉と道具、そしてそれらの組み合わせを探査し、
ついに無柱、無管、無線、無軌道のテクノロジーを発見し、
人間が軌道のない陸を移動するための道具をデザインした。

それは、テンセグリティシェルター(生活器)と呼ばれている。

デザインサイエンスの実践

テンセグリティ概念の懐胎期間を終えた現在、
テンセグリティー・システムの実用化は
21世紀のデザインサイエンスの最優先課題になっている。

テンセグリティー・システムの研究開発によって、
新たな形態の発見とその構造分析において信頼できる技術を獲得できたならば、
その構造力学的効率は、いくつかの構造実験によって示すことができる。

テンセグリティー概念は、
未だ構造デザインの主流には含まれていないが、
ついに個人用のテンセグリティシェルターの原寸大のプロトタイプは
ローコストで制作可能になったばかりか、
標準的な設計基準を効果的に満たすことができる段階に至っている。

標準的な設計基準とは、
99%の構造部材が既製品から構成されると同時に、
分解と移動が可能な超軽量のモバイル・テンセグリティである。

すべてのほ乳類は、住処は自分で造る。

■デザインサイエンス講座開講予定 テンセグリティプロジェクト

テンセグリティ・シェルター
―――――張力の存在度について

この新しいテンセグリティ構造は私が1995年に発見したネオ・ジオデシック理論で設計された。(張力材はジオデシック方が採用されるが圧縮材の 2点間距離は最短ではない。)テンセグリティシェルターのプロトタイプ制作に従事したメンバーは2008年度までに6ヶ月間のシナジェティクス入門講座を 履修した後、選択制のデザインサイエンス講座でクリティカル・パスを学んだ。このプロトタイプ制作の開発期間は、株式会社東レからの350mの薄板カーボ ン板の提供から始まり、基本設計を経て原寸大組み立てテストなどを含めて40日以内であった。

基本の圧縮材の構成要素の最大重量は150gであり、テンセグリティシェルターのアセンブルと分解は主に3人で可能である。分解後は普通乗用車のトランクに工具と共に収納できる。
このシェルターに内外2層の皮膜を取り付けると、表面の張力として機能する。そして、最適な皮膜材から構成された皮膜部材の総重量は構造材の総重量よりも大きくなる。
健康な人体において、筋肉組織の全重量の割合は全体重(骨という圧縮材など)の70%を超えるようにデザインされているのは、このテンセグリティの構造原 理がきわめて有機体生命に接近しているかを説明する。つまり、動く構造では張力材の存在比は圧縮材の存在比よりも増加する傾向が生まれる。
(まだこの視点からみればロボット工学はまだ剛体的であるが、それ以上に建築学は固体的である。)

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☆デザインサイエンス講座におけるテンセグリティプロジェクトへの参加資格は、
シナジェティクス入門講座を経た講座生に限定されます。

テンセグリティ・シェルター

テンセグリティ・シェルター


テンセグリティ・シェルター(生活器)

THE NORTH FACE × +81 インタビュー

テンセグリティ・シェルター

パイロットになりたがっている人間は
もはや鳥を観察しないように、
美しい商品を作りたがっている人間は
なにもデザインしないだろう。

テンセグリティ・シェルターは美しい商品ではない。
生存のための道具だ。
分解型のバイダルカのように、
世界の沿岸部から内陸に分け入ることができる。

新しい道具には、
あたらしい理論が必要だ。

それゆえに、
テンセグリティ・シェルターのデザインに、
デザインサイエンスとシナジェティクスの
境界線は存在しない。

テンセグリティ構造

ジオデシックドームは、三角形だけでは構成されていない。
半球状のジオデシックは、半球の切断面は、多角形である。
ゆえに、赤道付近は不安定である。

半球状のジオデシック・テンセグリティは、
いつまでも未完成な半球状のジオデシックと違って、
閉じていなくとも安定している唯一の構造である。

張力による三角形化は全方向で機能している。

デルス・ウザーラ

最悪のことを考えて、
なおもポジティブでクリティカルに行動するデルス・ウザーラは、
バックミンスター・フラーのデザインサイエンスの包括的な方法と重なる。

最悪とは、もっとも包括的な想像力で描かれる。
専門家は最悪のことは、苦手だ。

最悪の情況は、同時的かつ非同時的に、
そして連続的かつ断続的に
生成され、その経路は最長になる。

デルス・ウザーラは、タイガの森で生き延びた猟師として演じられたが、
彼の先祖はロシア沿岸部をカヤック(=バイダルカ)で移動する海の民だった。

それゆえに、20世紀最初の張力を応用した最初の正4面体状の軽量シェルターをデザインできたのだろう。
このシェルターの軽量と分解機能は、
最悪の情況を回避するための最重要な機能の一つだ。

そして、デルスは誰よりも(つまり、軍隊よりも)天然素材を含む
既製品を利用する包括的な知恵に長けていた実在の人物である。